日直・宿直について
日直・宿直者については2名1組で20歳以上の男子に与えられた当番であった。仕事日のみといった限定でなく、365日/年が対象であった。
★宿直:現在の様な扉(門戸)も無く、鎖を張った状態だけ(各職場の出入り口は施錠されていた)で就寝前には各職場を見回り点検を実施、異常の無い事を確認し床に入ったものである。正直、宿直に慣れない寝床、枕、蒲団には熟睡する事が出来ず、ネズミもウロチョロしたりし、夏時期には虫(南京虫)もでたりしたので、隣の食堂のテーブルに床を移し仮眠したのが実情で困った人が殆どの様でした。しかし、宿直を専門に引き受ける人も存在し、都合が付けば交代してもらえるので、有りがたかった人もいた様である.
その後用心の為に感知器が要所に取り付けられたが、強風、小動物(ネズミ、イタチ)、犬、猫なども動きを感知し、誤作動が働くので逆に困り(目が覚めて眠れない)機能を停止したこともある。
宿直者は、朝1番(午前6時)から仕事を始め、特定職場の残業負荷が加わる品物を、加熱脱脂1時間後、電解脱脂1時間かけて(ゴム手袋、ゴム長靴、ゴム前掛け等着用)、始業時の8時頃には専従者がめっきに取り掛かる様に、仕事日の殆ど毎日といってよい程仕事量はあった。・・・この職務については、宿直費以外に早朝手当て(2時間)が付加された。
★日直:宿直者との交代時間は午前8:00と午後17:00からであり、日中の当番内容として、電話当番、郵便物の受け取り、荷物の受品などが主であった。急ぎで誰でもが出来る雑用的なもので時間がかかる仕事(バレルの給電接点の取替え等)があった場合は、手伝いと共に要した時間給が日直費以外に支払われた。